2017.08.02
  • スキルアップ

マイナスイメージからの脱却はガリバーで

 どうもスムースな会話が得意ではありません、と口火を切る私に、多くの人が「はぁ?」といった表情になります。「上手なコミュニケーションの進め方」、「苦手な人との円滑な会話術」などのテーマでの講座を企画し、講師を務めることを生業としているのですから、先の「はぁ?」とともに「本気か?」といった相手の顔つきも当然かもしれません。

 上手な会話の進め方やあがり症の克服などをテーマとする人の多くは、そういった体験の持ち主で、それを克服することを学んでいるうちに「この体験を多くの人に伝え、課題を解決してハッピーになってもらおう」と。「そうか、お前もか」と思って読んでくださると嬉しいです。

失敗体験から抜け出たい時はジェットコースターで


 さ、これから得意先でのプレゼンだぁ〜と背筋を伸ばして意気揚々。そんな気持ちには到底なれず、手には汗、喉はカラカラ。今日は苦手中の苦手と言えるABC商事名うての部長が相手だからです。前回の失敗プレゼンを思い出すだけで大波のような動悸。

 思い出すだけで〜の思い出すが実はポイント。そのときの自分の猫背の姿勢や小さな声等、失敗とひもづいている感情を味わっているのです。すでに失敗した気分になっているのです。これでは勝てるはずもありません。こんなときは、その状況から一歩、いや二歩も三歩もひいてみます。そう、「視点の移動」です。

 まるで幽体離脱したかのように天井から、もしくは大きくうねって走るジェットコースターを遠くから見ているかのように。「あ、部長のあの一言に負けたな」とか、「部長の食いいるような視線に萎縮してる」などなど、自分の弱点を冷静に分析できるのです。傍観者気分とでもいいましょうか。

 では、次にはどうするか。

 部長と冗談の一つも交わし、「なるようになるさ」の楽天家になったとたんに契約書をゲットする気分を味わうのです。そう、「成功イメージ」にどっぷり浸るのです。これは傍観者に対し当事者と言います。成功する気分にどっぷり浸かることが最大のポイントですね。

失敗するイメージが勝ちイメージより簡単な理由


 ある人が言いました。「不思議なことに、人は失敗するイメージは簡単に持つのに、成功のイメージって持ちにくいのよね」と。ほんとですね。また、メジャーリーグでいまだ活躍するイチロー選手も言います。

 「達成感や満足感というのは、味わえば味わうほど前に進める」と。成功した自分をしっかり味わって、「さァ、勝ちプレゼンだ!」といきましょう。

 では、同じ手法をちょっと別の場面に活用してみます。

 社内で犬猿の仲と揶揄されている企画部と人事部の部長ふたり。仮にあなたが間に入り、宙に浮いたままのテーマをまとめる〜という役目。大役です。さぁ、どうします?これも先の傍観者になってみれば解決策をつかめる〜〜。

 大きな声をはりあげる両部長を上から見下ろす、まるで小人の国に迷いこんだガリバーになった気分。もめている原因とそれぞれの伝え方の課題など、ちょっと上から見ていると「くだらないポイントだ」「あ、あの言い方にカチンときた」など、普段なら見えないことが見えてくるでしょう。人は他人のことなら冷静になれるんですね。有名なチャップリンの言葉に、「人生はクローズアップで見ると悲劇、ロングショットで見ると喜劇」というのがあります。

クローズアップで場面の中にいると悲しいことでも、ロングショットで退いてみると笑える〜。この言葉に似ているではありませんか。

昨日の記憶の9割は否定的なこと


 最後に、複数の選択肢があって結論がでないとき。迷いに迷って、結局結論出ない、なんてことは珍しくありません。引っ越し先を田舎にするか、都会のど真ん中にするか〜。答えはすでに心のどこかで決まっていることが多いのですが、なんとなく結論づける勇気がない、なんて場合。

 田舎と都会のそれぞれのいいところを書き出します。田舎=空気が美味しい、緑が目にやさしい、鳥の声がかわいい、などなど。都会=通勤便利、コンビニ便利、飲み会便利、などなど。書いてみたとき、自分がそこにいることをどっちがイメージしやすいか〜〜。自然回帰なのか、利便性追求か。頭で考えて迷う時、紙に書き出すと傍観者になれるのです。

 人は、自分の体験を通して「あの人は苦手」「プレゼンは不得手」「決断できない性分」など、マイナスイメージで自分を作りあげていきがちです。多くの人は90%近く否定的な昨日のことを思い出すと言われています。どうせなら、プラスイメージの自分を作り上げる練習をつんだほうが身のためですね。

浦4
Profile
株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!
浦 登記(うら とき)
米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。

人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。

1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年   「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞

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