2017.07.19
  • 派遣業界トピックス

労働者派遣事業における書類保存の留意点

【派遣元管理台帳および派遣先管理台帳の保存期間】


派遣元管理台帳および派遣先管理台帳(以下、管理台帳)の保存期間は、労働者派遣の終了日を起算日として3年です。労働者派遣の終了から3年を経過するまで、管理台帳は保存する必要があります。

起算日に関してご注意いただきたい点があります。繰り返し派遣契約を更新している場合、最後の派遣契約の終了日をそれぞれの派遣契約の管理台帳の保存期間の起算日とする点です。

例えばある派遣労働者Aさんに対して2か月ごとの派遣契約が繰り返し更新されている場合、2か月ごとの派遣契約それぞれに管理台帳の書類保存の起算日があるわけではなく、派遣労働者Aさんの派遣契約を通算した最終回の派遣契約の終了日をすべての管理台帳の保存期間の起算日とします。

 

※労働者派遣の終了とは

「労働者派遣の終了」とは、労働者派遣に際し定められた当該派遣労働者に係る派遣期間の終了であり、労働者派遣契約が更新された場合には、当該更新に伴い定められた当該派遣労働者に係る派遣期間の終了とする。(労働者派遣事業関係業務取扱要領 P.219)

【労働者派遣におけるタイムカードの保存の注意点】


労働時間等の記録、いわゆるタイムカードの保存期間は書類ごとに最後の記入日から3年間となります。給与の締め日および支払日が末締め末払いの場合、平成29年6月分タイムカードは平成29年6月30日から3年間保存する必要があります。

 派遣元管理台帳に記載する勤怠記録を「別紙タイムカード参照」などとしている場合、つまり派遣元管理台帳に記載する勤怠記録をタイムカードに紐付けしている場合、タイムカードの保存期間は本来の「最後の記入日から3年間」ではなく、管理台帳の保存期限である「労働者派遣の終了から3年間」となり、タイムカードの保存期間が長くなることにご留意ください。

 派遣会社は、他の業種と比較すると入退社が多いだけでなく、法的に作成義務のある書類の種類も豊富なため、人事総務系の書類の量も非常に多くなります。人事総務系の書類は重要なので、出来る限り保存することが望ましいですが、個人情報の適切な管理や書類の保管スペースの物理的制約上、書類を処分する必要がある場面もあります。ある書類を他の書類に紐付けしていると、書類の保存期間が本来よりも長くなるケースがあることにご注意ください。

photo Nakamiya_s
Profile
社会保険労務士法人ユアサイド 代表社員
中宮 伸二郎(なかみやしんじろう)
立教大学法学部卒業後、社会保険労務士となる。2001年西崎労務経営事務所入職。07年社会保険労務士法人ユアサイドを設立。企業の人事労務相談、雇用管理改善指導を行う。労働法に関する助言を通じて、派遣元企業、スタッフ双方に生じやすい法的問題に精通。07年より「派遣元責任者講習」の講師としても活動している。

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