2016.11.28
  • 労働法規

育児・介護休業法が平成29年1月1日から施行されます!

「トモニン」ってご存知ですか?厚生労働省では仕事と介護を両立しやすい職場環境の取組への関心と認知度を高め、介護離職を防止するための取組に向けた社会的気運を高めるため、仕事と介護を両立できる職場環境の整備に取り組んでいる企業が使用できるシンボルマークとして作成されたものです。

トモニンの解説
【シンボルマーク(大阪府 駒井 瞭さんの作品)】
 WORK(仕事)の「W」とCARE(介護)の「C」の文字を組み合わせて、右手を高く上げて充実した仕事をする人が、
 左手で介護の手を差しのべて、仕事と介護を両立出来る職場環境の明るく元気な姿を、誰にでも一目見てよくわかり、
 広く親しみ愛されるよう、キャラクター的にデザイン。
 赤は仕事と介護の両立支援に燦然と輝く希望の太陽とみなぎる活力を表現し、これは21世紀をリードする仕事と介護の
 両立支援が出来る職場環境が力強く飛翔発展する勇姿を象徴したものです。

【愛称(北海道 佐藤 文浩さん、東京都 堀井 信行さんの作品)】
 ・介護する人を職場で支えて、ともに頑張っていくという意味。(佐藤 文浩さん)
 ・WORK(仕事)とCARE(介護)を共に両立させ、未来を歩くイメージを表現。(堀井 信行さん)

 

【介護休業制度の改正】


平成29年1月1日から改正雇用保険法・育児介護休業法が施行されます。これに伴い、介護休業の制度が変更されます。主な変更点は以下の通りです。

・変更点① 介護休業の分割取得

介護の対象となる家族一人につき最大93日まで介護休業できます。これまで最大93日までの介護休業を原則一回で取得する必要がありましたが、平成29年1月1日以降は3回を上限として介護休業を分割取得できるようになります。

 

・変更点② 介護休業給付金の引き上げ・対象家族の拡大

介護休業給付金が賃金の40%から67%に既に引き上げられています。(引き上げ後の給付率67%が適用されるのは、平成28年8月1日以降に介護休業を開始した場合です。)

 

介護休業給付金の対象となる家族が拡大されます。対象となる家族は(1)配偶者、(2)本人の父母、(3)配偶者の父母、(4)子供、(5)祖父母、(6)兄弟姉妹、(7)孫です。現行制度では(5)祖父母、(6)兄弟姉妹、(7)孫を対象家族として介護休業給付金を受給する場合、同居していることが条件でしたが、改正後は同居要件が撤廃されます。

 

・変更点③ 有期労働契約者の介護休業の取得要件の緩和

有期労働契約者の介護休業の取得要件が緩和されます。有期労働契約者が介護休業を取得する場合、改正前も改正後も休業開始時において同一事業主の下で1年以上雇用が継続しているが必要です。

 

改正後は介護休業取得予定日から93日を経過する日以降の雇用要件が1年から6ヶ月に短縮されました。これまで休業開始予定日から93日を経過する日以降も雇用継続の見込みがあり、93日経過日から1年経過する日までの間に契約更新がされないことが明らかでないことが必要でした。改正後は休業開始予定日から93日を経過する日以降の雇用継続の見込みという要件がなくなり、93日経過日から6ヶ月を経過する日までの間に、労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでない場合、介護休業を取得できるようになりました。

【介護休業制度改正の派遣事業への影響】


介護休業制度の改正は、介護離職を防ぐことを目的とし、介護休業制度を利用しやすくなっています。このため、今後介護休業取得者が増加する可能性があります。

派遣先の介護休業取者の人員不足を補うための労働者派遣はあまりなかったと思います。介護休業制度を利用しやすくなったことにより、今後は派遣先の介護休業取得者の代替人員の派遣が増加する可能性があります。

 

また有期労働契約者の介護休業の取得要件が緩和されたことにより、派遣労働者は介護休業を取得しやすくなりました。自社の派遣中の労働者が介護休業を取得する場合、他の派遣労働者を確保する必要があります。

まとめ

育児休業・介護休業の申出ができる有期契約労働者の要件が緩和されたほか、介護休業の分割取得や子の看護休暇・介護休暇の本日単位の取得ができるようになるなど、法律で定める制度はさらに充実したものとなります。また、育児休業等の制度の利用に関する言動により労働者が就業環境を害されることがないよう雇用管理上の措置を講ずることを事業主に新たに義務づけました。

 

photo Nakamiya_s
Profile
社会保険労務士法人ユアサイド 代表社員
中宮 伸二郎(なかみやしんじろう)
立教大学法学部卒業後、社会保険労務士となる。2001年西崎労務経営事務所入職。07年社会保険労務士法人ユアサイドを設立。企業の人事労務相談、雇用管理改善指導を行う。労働法に関する助言を通じて、派遣元企業、スタッフ双方に生じやすい法的問題に精通。07年より「派遣元責任者講習」の講師としても活動している。

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