2016.10.25
  • スキルアップ

「五感」を利用した実践編!

前回のおさらい


 前回は、人が持つ「五感」のいろいろと、その活用法についてお話ししました。

(前回投稿:「五感」を利用して相手をグ~と引き寄せる!)

得意先のお客さまとの会話で、相手の言葉に目立って多く出てくる五感を見つけましょう。そして、そのキーワードをこちらも使うと距離感が縮まる〜という話でした。

 基本のキは、「人は自分と同じか、似ているものに安心感を得る」です。例えば、郷里、卒業した学校、懐かしい子供時代の友達、趣味などなど。思いめぐらせば色々ありますね。

 では、これを派遣の登録スタッフ(以下、スタッフ)の皆さんにはどんな生かし方があるのでしょうか。

実践編


 基本は全く同じです。スタッフから提出された履歴書をお互いに確認する作業から、この行為はスタートします。

 「あ、大阪ご出身なんですね。私もそうなんです、懐かしいです〜」

 「シカゴに2年間の留学ですか。私は観光でシカゴ行ったことあります」など。

 相手の表情の動きを確認しながら話します。嬉しそうに、「ニコッ」としてくれたなら、さらに、土地の細かい点。例えば、駅近には有名なお菓子屋さんがあったとか、シカゴはこんな特徴が面白かったとか、2、3の会話を進めるのもいいでしょう。その場を温めるというか、相手の緊張をほぐす作業です。

 こんなたわいもない会話が、実は非常に効果的で重要です。

 人は、「初対面の相手に対して、冷淡になるか、攻撃的になる」という実験結果があります。

心理学者の結果から見えるもの


 アメリカの心理学者ザイアンスの実験です。

1.人は知らない人には攻撃的、冷淡な対応をする
2.人は会えば会うほど好意をもつようになる
3.人は相手の人間的な側面を知ったとき、より強く相手に好意をもつようになる

そうです。今回のこのケースのスタッフの心理状態は「1.人は知らない人には攻撃的、冷淡な対応をする」に該当します。

「2.人は会えば会うほど行為をもつようになる」は、ちょっと置いといて、「3.人は相手に人間的な側面を知ったとき、より強く相手に好意をもつようになる」は、近所に住んでいたとか、シカゴを知ってるなどで、なんとなく人間的横顔を感じるにようになると言えるのでしょう。この詳細情報は改めて提供したいと思います。

 人は、好感の持てる相手に対しては心のシャッターを開けますが、「この人、なんか冷たい」と思った途端にガシャン!とシャッターを下ろすのです。相手との会話をスムースに進める、本音を語ってもらうのには必須項目と言えるでしょう。間違っても、相手が椅子に腰を下ろした途端、相手の表情も見ないで、「では、お持ちのスキルの確認を〜」は、自分の首を絞める面接スキルなのです。

五感の活用について


 「以前の職場はどんな点が働きやすかったですか」と聞いてみます。相手の答え方は様々ですが、こちらからたとえば〜と言ってあげると会話がスムーズに進むかもしれません。「そんなこと、急に言われても」と口を閉ざすスタッフだと場が凍るなんてことになりかねないからです。

 「社員の声がいつも元気そうとか、笑顔満載の職場だとか、落ち着いた雰囲気だったとか」と、ちょっとサンプル会話を提供するのです。そうすると、スタッフは「ああ、そういうことね」と、先のサンプルから自分の思うとところを話してくれるかもしれません。すでにお分かりのように、「声が元気」は聴覚、「笑顔満載は視覚」、「雰囲気」は身体感覚です。

 ということで、相手の五感がキャッチできれば、こちらもできるだけそれに沿うような言葉を使えばいいですね。相手が好きな五感を使えば、相手の気分がよくなる!というのだけではなく、こちらの説明に納得感を得られやすいのです。さらに説明すると、

視覚優位な人には、「職場は整理整頓されていて見た目も清潔ですよ」

聴覚優位な人には、「職場は静かなBGMが流れていて仕事が進みます」

身体感覚優位な人には、「職場は社員数や仕事料などバランスがいいです」

 すでにお気付きのように、各説明の台詞にちょっとした五感表現を入れています。これは、相手が想像しやすく納得度が高まる効果を得るのには、もってこいの説明法です。加えて言いますと、万一、自分が「あれ?違うかな」と相手の返事や表情から感じたら、すぐに別の説明をしなおしましょう。なんとなく気づいているのに、そのまま発信するし続けるのはご法度。出直し作業は「鉄は熱いうちに打て!」が鉄則と言えるでしょう。「あの人とはなんとなくギクシャクする」とか、「あんまり楽しくない人」なんて印象を植え付けることになるだけです。

まとめ


 人は、自分の好きな五感で納得感を持ちやすい。

 人は、自分と同じ五感で話す人に安心感を持つ。

 人は、相手の人間的な部分に触れた時、より相手に好意を持つ。

この3点をいかに派遣面接に生かせるか〜が、あなたの価値を決めるでしょう。

浦4
Profile
株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!
浦 登記(うら とき)
米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。

人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。

1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年   「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞

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