2017.05.01
  • スキルアップ

何でもないような、なんとも大げさなネーミング

なんでもないような~


 なんでもないようなコミュニケーション劇場〜!!

 なんとも大げさなネーミングの記事を、フェイスブックに書き始めました。たとえばある日は、自宅マンションでエレベーターに乗り合わせた、体より大きなさランドセルを背負った男の子。最近はマンションの住人だとわかっていても無視、無言が多いのですが、「何年生ですか?」と声をかけたのです。「4年生」とうつむいたまま絞り出すように(笑)。「将来が楽しみですね」と続けると、「ええ、まぁ」。やっと、目を合わしてくれて、ホッ。

 ある日は、最寄り駅に急ぎ足の私のわきをジョギング中の男性。すれ違いざまに「おはようございます」と聞こえたのです。えっ?空耳かと振り返ると、彼は次の人にも同じように挨拶し、声をかけられた人は私と同じようにえっ?と振り返っています。ずいぶんタイミングがずれたけど、「おはようございます」とジョギングの彼に小声で返しました。

 どっちの話も大した情報が詰まっているわけでも、これがないと次のアクションが起こせない、なんてものでもありません。ただ、このなんでもないような、中身があるようなないようなコミュニケーションが、次のアクションに向かうときの気持ち、やる気の潤滑油にはなってくれそうな気がします。「さ、あたたまったところで次、いこうか!」と。先の2つの例は自分の気持ちを明るくしてくれるちょいばな。はい、ちょいばな(話)です。

逃げ恥にならないちょいばな(話)は、空気を柔らかくする潤滑油


 唐突ですが、このちょいばなを会社の会議室で〜とイメージしてみます。

 ドアをあけて重苦しい空気に包まれたなか、Aさんが席につきます。隣には先輩のBさん。会議資料に集中し、腰をおろしたAさんに目も向けません。

 「おはようございます」とAさん。Bさんは同じように「おはようございます」とは返事するものの、顔は資料に向いたまま。

 「どうでもいいような話しですが、マンションのエレベーターで小学生に出会ったんですよ」と、先の男の子の話しを始めます。どうでもいい話なら話すなよ、とでも言いたげな先輩Bさんでしたが、小学生というフレーズにおや?という表情が。Aさんはその情景を語り続けます。

 「小学4年生だっていうから、先輩の子供さんを思いだして。たしか、4年生ですよね」。「いや、5年生になったんだ」と初めて、柔らかくなった表情の顔を資料からあげました。

 「そろそろお父さんと男同士の話ができそうで楽しみですね」「いやいや、まだキャッチボールに熱中で話なんかないよ」。こんなふうに、話が進めばどうでしょう。会議前の張り詰めた空気が、ややニュートラルになったような気がしませんか。この「なんでもないようなコミュニケーション」こそ、その場の潤滑油なのです。

 ところが最近の若い人からは、こんな「なんでもないような話」が苦手だとよく聞きます。固まった空気の会議で良い意見も出せず、「事件は現場でおきているんじゃない!会議室で起こるんだ」とか、黙って返事もせずの「逃げ恥」なんてことにならないための空気づくりは、重要なスキルと言えるでしょう。

人は情報に耳を傾け、感情で動く


 そんな予想外の効果をもたらしてくれるちょいばな雑談にも、ちょっとした成功のヒントがあることをお伝えします。

 伝える内容が一般情報(外語)と感情(内語)をそろえていることが重要です。

 山田部長との挨拶のシーンです。

 「良いお天気ですね(一般情報)」だけで終わると

 「そうだな」と、部長の返事もこんな終わりかたになりがちです。

これに感情を加えてみましょう。

 「良いお天気ですね(一般情報)。

  こんな日は気分も軽くなって仕事がうまくいきそうです(感情)」

 「お、仕事がうまくいきそうだなんていいねぇ」と部長の返事も軽やかに。

 また、こんな例も。

 「10年前の同僚の山田さんにばったり出会いました(一般情報)」だけだと、「おお、そうか」で終わりそう。

 「10年前の同僚の山田さんにばったり出会いました(一般情報)。

一気にタイムスリップして当時の山田部長の声が聞こえて、懐かしかったです(感情)」。

 「おお、そうか、懐かしいなぁ。一度、一緒にメシでもどうだ?」なんてことになりそうではありませんか。

 いかがですか?

 なんでもないようなコミュニケーションは、その場の空気をあたためる潤滑油だということ。そして、一般情報に感情をプラスすると潤滑油がさらに威力を発揮するということです。

浦4
Profile
株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!
浦 登記(うら とき)
米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。

人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。

1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年   「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞

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